チバデジコラム

保育士15人一斉退職 人員確保も運営巡り混乱 民間保育園で経営悪化 

今日のシンブンから

https://www.chibanippo.co.jp/news/local/936265

『千葉市内の保育園で、不適切運営が行われているとして常勤保育士など約15人が一斉退職したとの情報が双方向型調査企画「ちば特(千葉日報特報部)」に寄せられた。共働き世代の増加に伴って需要が高まる一方、職員確保の難しさも指摘される保育現場で何が起こっているのか。 同保育園では、0~5歳児を受け入れるほか、人工呼吸やたん吸引など常時医療的な介護が必要な「医療的ケア児」にも対応している。寄せられた情報によると、「施設では職員の賃上げに充てるべき『処遇改善金』が赤字補てんに流用され、3月末までに職員約15人が一斉退職した」という。』を読んで。

おはようございます。

一斉退職とは・・。

『処遇改善金が赤字補填に流用された』というのが退職理由とのこと。
処遇改善金とは、介護職員の賃金水準を改善するための国の制度で、勤務先経由で賃金に加算され支払われます。
処遇改善金は、賃金以外の支出に流用することはできません。賃金以外に払われる交通費や福利厚生にも流用できません。

施設の赤字の補填に使われたということは、介護施設は不正請求をしたことになります。

不正請求にはペナルティがあり、介護サービス事業者としての指定取り消しや介護報酬の返還となります。
記事によると今も運営してるようなので指定取り消しにはならなかったと思われます。
入園されていた方やそのご家族にとってはとりあえずひと安心というところでしょうか。

この施設、賃金以外に支払われる職能給に処遇改善金を充当、給料総額は変わらないと職員に文書で通知しています。
制度に詳しくない職員は理解できず「しょうがない」と、そのまま受け止めていたかもしれませんね。

介護施設の人は制度を理解してない?
もし、知っててやっているのであれば悪質です。

職員の方も自衛のために制度をきちんと理解しといた方がいいかもしれません。

今回、普段からいろいろと溜まっていた不満が処遇改善の流用というスイッチが押され爆発したものかと。

こういったことは一般の会社でも起こりうること。
いや、起こりうる寸前という会社もあるのでは・・。

労使関係は待遇面だけではなく、さまざまなところでストレスの要因がくすぶっています。
労働者側からすると、経営者がまったく見えてない問題点が見えています。些細な問題と認識してるだろうなと思えるものや人事評価などもストレス要因になります。

とかくコミニュケーションが取りにくいご時世ですが、大切な社員が辞められても困るので・・。
難しい。
先送りすると後悔することになるので経営者の皆さんは今日すぐにでも対策を検討してみてはいかがでしょうか?

さて、今日もがんばろ!