【ちば商工会だより】一宮町商工会|サーフィン人気、創業増
【ちば商工会だより】は、包括提携協定を結ぶ千葉県商工会連合会と千葉日報グループの共同企画です。県内に40ある各地の商工会を順次ご紹介していきます。
第1回は、一宮町商工会の秦重悦会長と経営指導員の川島勉さんにお話を伺いました。
――現在の会員数や会員の特徴はありますか?
約310の事業者が所属し、サービス業や飲食系が多いです。昔は地元向けの小売業が主流でしたが、東京五輪の会場にもなったサーフィンのブームで、ここ10年くらい開業する人が増えています。サーフィンをやりながらお店をやる人も多いです。商工会として「創業塾」を企画しなくても勝手に創業してくれる、珍しい傾向にあります。
一宮町は、町の構造が変わりつつある時代に入っています。線路を隔てて海岸の方が住民が多くなってきて、新住民の方が多くなっています。海岸通りは90%以上がサーフィン関係者です。
――コロナ禍でどんな影響がありましたか?
東京五輪の波及効果にあやかりたいと考えていましたが、無観客開催となり思惑が外れた部分もあります。
特にサービス業は、人がそもそも来ないので苦しい状況でした。商工会への相談も多く、補助金関係の対応なども大変な状況でした。相談は、会員以外の事業者にも乗っていて大変でしたが、結果的に入会する事業者も増えて良い面もありました。
緊急事態宣言解除後、人手はあっという間に戻ってきています。駐車場もほぼ満席、お店もぼちぼち回復しつつあります。
――商工会として力を入れている施策はありますか?
プレムアム付き商品券を発行して、地域にお金が流通するように対策を取っています。これは2000年から、町の予算や国の制度を併用して13回くらいやっている取り組みです。
コロナ禍でも、販売形式で密になるのを避けて、住民配布と町内限定という形で実施したいと考えています。コロナで冷え切っている地域経済回復のために、ぜひやりたいと思っています。
毎年、「農林商工祭」などのイベントを開催していましたが、コロナで中止となっています。地域のコミュニケーションには大事なイベントですので、コロナが収束すれば今まで通り開催していきたいと考えています。海水浴場の開設や花火大会などが復活すれば、また地域も盛り上がってくると思います。
――今後、地域経済の活性化にどんなことが必要と考えますか?
東京五輪で一宮町がサーフィンの会場となりましたが、その跡地をレガシー(遺産)として町が管理し、観光地にしていく必要があると考えています。例えば、町で施設を作り、管理にシルバー人材を活用したり、物販などもできたりすることで、商工業の振興につながるようにできると良いと思います。
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